2025年春闘中央討論集会開催
11月23日〜24日の2日間、伊豆長岡・ホテルサンバレー富士見にて、建交労2025年春闘中央討論集会が開催され、関西支部から、本多委員長、藤川書記長、岡元顧問、紀平・藤長・東執行委員、芦崎・村井両特別執行委員が参加しました。
主催者である足立中央執行委員長の挨拶の後、2025年春闘方針(第1次案)が廣瀬書記長から提案され、全労連の黒澤幸一事務局長を講師に迎えた学習会では、組織拡大・要求実現には「対話と学びあい」が重要だということを学びました。
5つの班に分かれて行う分散会では「春闘の課題」をテーマに討論し、参加者から2024年春闘で賃金・労働条件が一定の水準に到達しているので新たな要求づくりが必要といった発言や、岡元顧問からは、KURS・KLWS11団体の、主義主張は違っても一致する要求での団結で日々雇用労働者の日額賃金20,000円を獲得したことなどの報告がありました。
18時30分からは、お楽しみ夕食交流会があり、日頃顔を合わさない全国の組合員とお酒を酌み交わし交流を深めることが出来ました。
2日目は、分散会報告と全体討論があり、分散会報告では、2024年問題で残業が減ったが賃金が減ることのないよう残業によらない賃金体系の構築や、SNSなどでトラックパレードの取り組みをアップして広範な宣伝を行なっている。との報告がありました。
全体討論では、女性部からジェンダー平等の現状、国は子育てする女性しか支援しない。や、生計費アンケートを行ない食費、水光熱費、税金など約13%上がっていることがわかり、ここに確信を持って2025年春闘をたたかいたい。との発言がありました。
廣瀬書記長はまとめの中で「SNS、HPの活用、組織推進委員の登録、職場への点検、要求の集約を追及することが重要です」とふれました。最後に「団結ガンバロー」で27都府県、86名の参加による中央討論集会は無事終了しました。
●韮山反射炉を見学
余談ですが、会場であるサンバレー富士見の近くに2015年7月に世界文化遺産に登録された「韮山反射炉」があるので見に行ってきました。
反射炉とは、17世紀から18世紀にかけてヨーロッパで発達した金属を溶かして大砲などを鋳造するための溶解炉です。内部の天井がドーム状になっており石炭などを燃料にして発生させた熱や炎を炉内の天井で反射させ一点に集中させることにより鉄を溶かすことが可能な千数百度の高温を実現します。
約160年前に造られた反射炉が日本の近代産業の礎となっていると思うと感慨深いものがありました。機会があれば是非行ってみてはいかがでしょうか。天気が良ければ近くの高台から富士山と反射炉を一緒に写真に収めることができるかもしれません。世界遺産を2つ同時に見れるのはなかなか無いですよ。
●引用:韮山反射炉パンフレットより
韮山反射炉を造った人は江川太郎左衛門英龍(ひでたつ)。英龍は享和元年(1801)に生を受け、天保13年(1842)頃から反射炉の研究を進め、嘉永6年(1853)12月に幕府より築造の命を受け取り掛かるが英龍は完成を見ることなく安政2年(1855)に世を去った。その跡を継いだ息子の英敏(ひでとし)が安政4年(1857)、連双2基4炉の反射炉を完成させた。高さは約15.7m、溶解量は1炉1.9〜2.6t。なぜ反射炉を造ることになったかというと、嘉永6年(1853)にペリー艦隊の来航があり、幕府も海防体制の強化に乗り出さざるを得なくなった。
かねてより数名の蘭学者から学んでいた英龍は海防体制の強化を幕府に進言していたので江川英龍を責任者として反射炉の築造が決定した。
投稿:支部執行委員 紀平 英伸